開業したら、手術はしないのか?やりたくならないのか?

 私、開業前は、病院で、手術をしておりました。常勤1名体制の病院で、パートのドクターにヘルプしてもらいながら、毎年150~200例ほどの手術を合計7年間やっておりました。少人数のため、できることは限られておりましたので、外傷+人工関節+手の腱鞘炎等の手術でしたが、充実した日々を過ごしていました。

 もちろん、地域の民間病院ですので、刺激的で難易度の高い外傷なんかは、搬送されてこないですから、手術は飽きてきますし、手術への情熱も徐々に減っていきますけれども・・・。

 外科系のドクターって、開業すると、メスを置く人が多いと思います。なぜかって、まず手術室の確保、そして助手等のマンパワーが必要だからですね。

 私の場合もそうでして、割り切って、「オペせずに、外来だけで勝負しよう!」当初から決めておりました。とは言うものの、多少手術への未練はありましたので、パート先で、手術できるところがあれば、週1回程度お邪魔して手術しようとか、患者を送って、手術をさせてもらおうという気持ちもありました。


 それで、実際はどうだったでしょうか??


 実際のところ、外部の病院で手術はしておりません。もう今後もすることは無いでしょう。自院の患者様の手術を最寄りの病院へ送って手術をさせてもらうなんて、厚かましいですからね。


 院内ではどうでしょうか??


 ばね指や手根管については、処置室でもできるかもしれないということで、器具は用意しておりまして、実際、開業1年目は、2例ほどだったかな、ばね指手術を行いました。しかし、開業5か月以降は、看護師を雇っておりません。一人で器具を用意し、助手もいない状況で、さすがにやり続けるのは、便利な器具があっても、なかなか難しいですし、清潔操作的にも微妙なところもあるので、以後、手術はしないようになりました。


 現在、開業8年目ですが、今は特に手術をやりたい気持ちはありません。老眼にもなっていますし、たまに来る外傷の縫合くらいで十分ですね。

 もし、開業時に、手術する体制を整えていれば、利益追求のために、必要性の少ない手術もやっていたのかもしれませんね。MRIと同じで、導入費用をペイするために、撮影しまくるのと同じでしょうね。

 開業後も自院でコンスタントに手術をしていれば、利益が出て楽な経営になっていたかもしれませんが、時間的余裕はますます無くなっていたと思います。それに、もし、手術をしくじった場合や感染を起こした場合、アフターフォローが大変ですね。トラブルに時間を取られる可能性もあります。

 やはり手術にこだわりをもってやりたい、手術が自分の生き甲斐だという先生ならば、開業はしない方がいいでしょうね。

2025年03月04日