物価高騰により、新規開業はますます厳しく・・・
このクリニック開業の心得を見ていただいている皆様の多くは、開業検討している先生方かと思います。
今、円安が進み、原材料も加工品も、すべての輸入品は軒並み高くなっています。スーパーの陳列棚にある商品の価格は、ひと昔前の1.5倍は当たり前になっています。
建築業界においては、人手不足+物価高騰のあおりで、建築費用は数年前の1.5~2倍になっているようです。
開業するには、何か必要か?そうです、箱(建物)が必要ですね。土地から建物を建てるにしても、テナントにしても、内装工事は必須です。内装工事も、大変な費用がかかります。整形外科ならば、レントゲン装置や物理療法の治療器も必要です。当然、それらも相当高くなっています。
先日、銀行の担当者に聞きましたが、新規開業がかなり減ってしまったとのこと。銀行も、融資してなんぼですから、金利上昇+物価上昇で、なかなか借り手が見つからないのでしょうね。開業するのに見積もりで、1億以上かかると言われたら、勤務医からしたら、そりゃ、自信を無くす額、いや、危険を伴う額ですからね、尻込みしてしまいますよね。
令和8年(来年)の診療報酬改定で、それなりの点数アップが無ければ、既存開業医も経営が厳しくなるでしょうし、ましてや、新規開業は、火中に飛び込むようなもんです。
競合が増えないという意味では、都会の既存開業医は安心できるでしょうが、物価上昇に合わせて、給与も上げないと、スタッフが退職してしまうリスクもありますよね。
経済が回復せずに、物価だけが上昇した場合、スタグフレーションになり得ます。一部のお金持ちは良いとしても、多くの経済的に苦しい家庭は、エンゲル係数は上がる一方で、生活に困窮することになります。
そして、スタグフレーションになれば、通院控えも起きるでしょう。クリニックは患者さんが通院して成り立つわけですから、結局、クリニックはさらに厳しい経営になるでしょうね。
2年後、3年後、どうなっているのか、開業8年目の私でさえも、わかりませんし、不安です。返済の金利も半年経たずに、どんどん上がっています。
新規開業は、おそらくこれから先、当分の間は減るでしょうが、競合の少ない立地を選べば、まだまだやれると思います。
地獄の道へ、一歩を踏み出すかは、あなた次第です!!
なんて、驚かせることを言いましたが、大丈夫ですよ。なぜなら、私が医学部を卒業して、医師になった頃に、「これからの時代、開業は厳しい」と開業の先生方は口々に言っていましたからね。実際、私が開業しても順調に経営できていますから。そりゃ、昭和の時代の開業のように、「毎年高級車に乗り換えても、お金が有り余る」ほど儲けるわけではないでしょうけどねぇ・・・。