裁判(民事)の経験・・・その1
皆さん、裁判の当事者になったことありますか?
私はあります。もちろん、私がやらかして、被告になったわけでありません。まぁ、医師は、故意じゃなくとも、医療過誤として、患者から訴えられる可能性はいつでもありますけれどもねぇ。
詳しく言いますと、私、交通事故の被害者になったわけですね。しばらく他の整形外科クリニックに通院し、加療したのですが、症状が残存したので、後遺障害を主治医に書いてもらいました。
その後、こちらも弁護士、相手保険会社も弁護士を立てて、和解になることを期待して、動いていたのですが、こちらの慰謝料請求額が、開業医ということもあり、とんでもない額だったので、相手は和解を拒否しました。
その結果、最終的に民事裁判になりました。
私、わざわざ平日の診療を休診にし、裁判所に行きましたよ。加害者も登場しましたが、まぁ、反省はしていませんでしたね。
裁判が始まると、まず、加害者と被害者で宣誓します。「嘘偽り無く、事実を述べます」って内容だったと思いますが、宣誓分を読み上げるのは、加害者と被害者が同時なんですよ・・・。運動会じゃあるまいし、もちろん準備などなく、本番1回のみです。一般的には、被害者は加害者のことを恨んでいますから、この宣誓は、双方、気分が良いものではありません。そして、裁判官からは、「裁判に参加する者すべては、録音しているので、同時に被って話さないように、かつ、節度を持って答弁するように」というお願いがありました。
裁判では、双方の弁護士が主張し、さらに、相手弁護士から、被害者・加害者に対して、尋問があります。
私は被害者であるのに、相手弁護士から、偉そうに上から目線で、尋問を受けました。この尋問は、いわゆる次につながる伏線的なものでしたが、私の弁護士は特に意に介していない状態でした。私もその尋問に対して、簡潔に不要なことは言わずに、淡々と解答しました。
しかし、次の段階で、決定的な証拠の提示がありました。実は、なんと、私、いろんなところで、盗撮をされていることが判明したのです。クリニック前はもちろん、住居の周辺、旅先、スーパーの中までです。おそらく探偵を雇って証拠集めをしたのでしょうね。要するに私の後遺障害を否定するために、いろんなシーンで、後遺障害書類の内容を否定し、実際は、「この動きができている」という証拠を取りたかったのでしょう。
続く・・・