あと1か月で、開業1年である。今思えば、あっという間だった。ということで、この1年間、最も精神的にも体力的にも応えた出来事を考えてみる・・・
それは何と言っても、スタッフの一斉退職である。
横浜にいる予備校時代の友人S先生がいる。彼は、現在、有床診療所を開業して5年目であり、産婦人科医として、今でもメスを握り、経営手腕もピカ一である。その彼に、私のクリニック開業前に、「最初に雇ったスタッフは全員辞めるでぇ!」と言われていた。私は、「そんなわけない」と当時思っていたが、ほぼ当たってしまった・・・。
開業4か月目の女性陣一斉退職がそうである。1人くらい辞めるなら、まぁ仕方が無いと思うけど、周りに流されてほぼ同時に辞めてしまうというのは、責任感がまったく無いのだと思う。4か月で辞める人達は、何をするにも長続きしないと断言できる。やっぱり、「新規開業」という甘い言葉に誘われただけの、新しいもの付きの方々だったのであろう。
一方、男性陣は誰一人として、退職していない!
男性陣と女性陣の違いは、専門職(国家資格)か非専門職(民間資格)であるかの違いとも言える。給与がそれなりか、安いかの違いでもある。専門職になるには、それなりに学校で勉強して、国家資格を取る必要がある。その過程で忍耐力が自然と身につく。一方、いわゆる民間資格である医療事務の方々や、資格すら無いパート方は、まぁマイペースなんでしょう。這い上がって、信頼を得ようとか、給与を上げてもらおうという気持ちが希薄なのかもしれない。皆平等の精神なのでしょうな。
そんな人達は、こちらから願い下げですわ!!
と強気に言ったものの、スタッフ退職の大混乱はもう経験したくないな。スタッフがあっての私です。これは建前ではありません。今の時代、医者一人では何もできないのです。
開業した先生方も、いろいろ経験されると思いますが、悪いことも2回目がなければ、いいんですよ!「三度目の正直」ではなく、「二度目の正直」で済ませたいですね。