良かったことのランキングです。
第5位 勤務医から解放されたこと
第4位 支えてくれる数少ない友達がいること
第3位 経営が安定したこと
第2位 スタッフに恵まれたこと
第1位 開業したこと
悪かったことを先に読まれた方は、「あれ?矛盾していない?」と突っ込む方もいると思います。
第5位について、私、借金チャラにできるのであれば、勤務医に戻っているかもしれません。でもね、勤務医は、経営についてはあまり考えなくていいですが、仕事はそれなりに院長からのプレッシャーを感じながらやっているんです。
開業までの最後の6年間、私が勤務してきた2つの病院は、いずれも地域の200床未満の病院でした。私入れて1~2名の常勤体制であり、手術数が評価対象なんですね(当然か・・・)。最後の勤務先については、私が勤務する前は、しばらく常勤がゼロであったこともあり、当然、前年の手術数がゼロから一気に100件ほどになりました。そうなれば、経営者は、翌年はさらに手術件数が増えて売上アップを期待します。しかし、3年もいれば、手術件数は、頭打ちになるんですよね。院長から何となくプレッシャーを感じていました。
地域の病院だけに、手術の9割が外傷によるものなので、手術件数は、毎年神様のみ知るところであり、増やせと言っても増えないものなんです。慢性疾患は、地域の開業医は大病院に紹介しますから、結局、手術数は2年目以降は微増程度です。
ですから、プレッシャーを感じなくて済むということで、開業したわけですから、これは良かったことに含めました。
でもねぇ、最後の病院は、とっても居心地の良い病院でしたよ!まず、各科の先生がベテランぞろいで、穏やかで、しっかり医療をされている。さらには、給与も良く、当直免除、時間外もほぼ無し、コールもほぼ無しでしたから・・・。年休が無くて、休むのは医師の裁量によること、退職金が無いことくらいがネックだったかな。
第4位については、私、他の人と比べて、極端に友達が少ないです。私自身、元々外交的ではなく、一人でいる方が気楽な性格です。また、飲酒もゴルフも基本自ら進んでやらないことや、そもそも医師会に所属していないこともあって、本当に付き合いが少ないんです。周りとのお付き合いが大事な経営者にとっては、致命的と言われる方がいらっしゃるかもしれませんが、現に、開業できております。
その数少ない付き合いの中でも、横浜で開業しているS氏は、1年に1度会って、飲める同業であり、友人です。今のところ、何か経営で行き詰まったら(経営以外のことも)相談できる唯一の親友です。
今は、絶縁状態にはなっていますが、1つ前の勤務先で一緒に働いていたK氏も、大学の時から一緒に勉強して同じ大学の整形外科医局に所属していた数少ない友達でした。私の自由気ままな転職により、彼を深く傷つけてしまい、今も修復困難な状態が続いておりますが、彼が言うには、10年間は会いたくないとのことなので、それを信じるならば、あと6年経てば、会ってくれるのでしょうかね。年賀はがきを送っても、開業のお知らせを送っても、無視していますから、相当な恨みなんでしょうね。男の嫉妬は面倒くさい・・・。でも、律儀で、いい男なんですけどねぇ。
あとは、前職から前々職までいろいろお世話になったF氏。非常勤として、一緒に手術をしてきたドクターです。女医で年上なんですが、女性だけに、仕事のみならず世間一般的なことについて、いろんな情報をもっていらっしゃって、楽しく仕事ができました。ただ、残念なことに、私が開業することに最後まで反対していらっしゃって、最後も、気持ちよく送り出してくれずに、そのまま音信不通となりました。前職にいい条件で転職することになったのも、F氏の仲介があったからこそです。まぁ、その転職のせいで、K氏との亀裂が生じたのですけどね・・・。F氏がいなければ、K氏とは、おそらく今も同じ勤務先で働いていると思います。
自由過ぎる私がやっぱり悪いのでしょうね。
第3位については、開業して半年経過したところで、ようやく黒字になってきました。黒字と言っても、借金まみれの黒字であり、何とか自分の生活ができる利益が出てきた状態です。しかし、まだまだ不安なため、今もパートは続けています。
先日、ある程度、預金が貯まってきたので、カードローン(←本来は借りてはいけない)の返済を行いました。借金のうち、金利が最も高いということのみならず、カードローンで借りている事実だけで、次の融資を受けられないということがありますので、S氏の指示もあり、一括返済しました。
黒字になっても、借金はまだまだ続いています。できることならば、繰り上げ返済で、7年目くらいには借金をゼロにしたいですね!
第2位について、女性スタッフ一斉退職の一件以降は、特に問題なく、スタッフは勤務してくれています。特に男性陣は、開業時より、退職者ゼロを更新しています。
黒字になれば、それだけスタッフにも還元してあげたいところですが、それなりに締めるところは締めていかなければ、真の経営者とは言えません。今のところ、2か月ごとの飲み会で還元かつリフレッシュかな。
第1位について、やっぱり、開業したことがトップでしょう。何と言っても、自由です。好きなように働いて、好きなように物事を決められる、この自由な気持ちは、経営者でないと味わえません。一方で、何が起こっても、すべて経営者が責任を持たなければなりません。別にふんぞり返るつもりはないですが、それなりに知人には、尊敬の眼差しで見られている気がします(実際は、ただのおっさんですが・・・)。
まだ、黒字幅は少ないので、節制の生活を送っていますが、いつかは、いい車に乗って、海外旅行もビジネスクラスくらいで行けるような生活が送れるようになりたいと思います。