開業を決心した後の準備5(医師会・保険医協会・仕業)

 開業時に医師会に入るか否か、気になる所です。実際のところは・・・。その他、税理士・弁護士・社労士と顧問契約するべき?

1.医師会

 医師会、私は加入しておりません。一般的には入る方が多いのではないでしょうか。  

 私は、短期間で開業することになったため、医師会のお偉い方々にお会いして、「こういう科で、ここで開業しますので、よろしくお願いします」というお願いとお許しをいただく時間がまったく無かったのは事実ですが、それよりも、市の医師会の入会金だけで、420万という超高額なお金を捻出できなかったのです。  

 医師会の入会金は、全国バラバラで、知人の住む横浜では、160万です。その額を聞いていたので、もしア仮に、私が420万は用意できていたとしても、きっと払わなかったと思います。  

 医師会に入るメリット、何でしょうかね?先生方との交流?医師国保に加入できる?医師会からの医療情報がすぐ得られる?学校検診が回ってくる?インフルエンザの予防接種の補助金が出る?日医生涯教育が受講できる?医師賠償保障に無料で入れる?医療訴訟になりそうな時は助けてくれる?  

 420万を払う以前に、整形外科医が入るメリットが無いような気がしたのも事実です。会合への出席、役員担当、救急の当番など、時間も気持ちもそれなりに余裕がないとできないお仕事も、そのうち回ってきますからねぇ。  

 今後、資金に余裕ができても、たぶん入らないと思います。入会金の半額提示を受けても、入らないかな。あくまで、私の考えなので、皆さま、参考程度にしてくださいね。

※ 医師会の入会金については、新しい情報があります。 こちらへ !

※ 公正取引委員会の医師会の活動に関する独占禁止法上の指針についての見解については、 こちらへ !

2.保険医協会

 医師会に加入していないことは申し上げましたが、さすがに心もとないということで、の保険医協会に入っています。6,000円/月ですが、何か困った事があれば、相談に乗って いただけます。さらに、事業保険や共済保険などもお安く加入できます。  

 保険医協会に入って1年ほどですが、どちらかと言えば、歯科の方に注力している団体なのかなぁと思います。歯科は開業医が非常に多く、患者の取り合いになっていますし、歯科点数もなかなか上がりませんので、団体で国と戦わなければならないので、保険医協会は頑張っています。  

 医師会も、入会金を1/10くらいに下げて、加入しやすくしたらよいと思いますが、様々な利権がからんでいるんでしょうね。

3.税理士

 私のクリニックの税理士は、コンサル業者が紹介してきた人です。金融公庫の融資もその税理士の先生の口利きでしたが、幼馴染の銀行員に聞くと、「金利が高い!」と言われました。口利きと言っても、金利が高ければ、意味ないですよね。ただ、銀行から最大限融資を受けた後の追加融資希望だったので、金利が高いのは当然と言えば当然です。借りられただけ感謝しなければいけませんね!  

 今のところ、その税理士先生のところで契約し、税務をお任せしていますが、医療の税務のことを良くご存知というわけではないようです。不安な一面、まぁ、とりあえず、1~2年くらいは継続してみようかなぁと現時点では思っています。 (※あまりにダメダメの税理士だったため、平成30年10月から新たな税理士と契約しました。詳細はこちら 

 税理士への費用は、月額顧問料+決算期(確定申告等)で、80万/円ほどです。「売上が上がれば、それなりに報酬をアップさせて下さいね!」と契約時に言われたのを覚えています。ネットで見ましたが、相場はこんなものなのでしょう。自分で記帳するなり、領収書管理をすることで、月額顧問料を低くできるところもあるようです。

4.社労士

 職員の勤怠管理・給与管理は、一般的には、社会労務士に依頼する先生が多いのではないでしょうか。当院では、依頼するお金の余裕がまったく無かったため、当初より、院長自ら行っております。始めの2~3か月は給与計算だけで、すごく時間がかかったし、ストレスでした。今は3時間程度で給与計算の処理は完了します!  

 また、スタッフが10名以上になれば、就業規則を作成し、労働監督署に提出しなければいけないのですが、通常、社労士が作成するところ、私自ら作成しました。作成依頼すれば、15万~20万かかります。ネットで検索すれば、ひな形結構ありますので、やってみてもいいのではないでしょうか。もし、今(開業後9か月)、自分で作成するかと言われたら、しません(笑)!  

 さらには、従業員を雇えば、ハローワークへ雇用保険の提出、年金事務所へ社会保険・厚生年金の書類の提出もしなければならなのですが、これもすべて自分だけで行いました。今も、入職する度に、自分でやっていますが、社労士に依頼すれば、都度費用がかかります。  

 知人の歯科開業医は社労士と契約しており、従業員雇用の際の補助金のこともよくご存知とのこと。私は、その点、補助金を活用する知識を持ち合わせておらず、よく分かりません。  

 勤怠管理(タイムカード)ですが、私は、スマレジを使っています。スマレジをインストールしたipadにタッチしてもらって、出退勤管理です。PCで細かい時間調節ができるので、便利ですし、月額使用料も安いです。給与計算もスマレジでできるのですが、ちょっと機能が物足りないので、給与計算は、スマレジの勤怠データを人事労務freeeに移行して算出しています。人事労務freeeは、なかなか説明しにくいですが、かなり助かっています。

 ※令和5年現在も、社労士と契約はしていないですが、うちの顧問税理士に労務のことを聞けば、アドバイスしてくれます。

5.弁護士

 弁護士さんとは顧問契約必要でしょうか?私は、契約していませんが、プライベートで遺産相続の件でお世話になった弁護士先生によく相談に乗ってもらっています。整形外科医をしていれば、交通事故・労働災害の患者様を多く診ますが、たまに揉める際は、弁護士さんと相談することを勧めています。

 顧問になってもらわなくても、普段、そういう患者様を紹介していれば、患者さんと当院が揉めた時にも、相談に乗ってもらえますし、逆に、患者様を紹介してもらえる時もあります。